オークスで単勝215倍の「ハギノピリナ」。なぜ3着に突っ込めたのか?
2021年5月23日(日)に第82回オークスが行われました。
その結果は圧倒的1番人気のソダシが失速、
勝ったのは3番人気のユーバーレーベン(M.デムーロ)であった。
しかし最も印象に残ったのは勝ち馬ユーバーレーベンよりも、16番人気で3着に突っ込んできたハギノピリナ。
悪いが勝ち馬が入ってこなかった。
ハギノピリナの戦歴について
ここでハギノピリナの戦歴について書いてみたい。
前走の矢車賞(阪神2200m)を勝利し、賞金を重ねてオークスに参戦してきたわけだ。
今思えば阪神2200mをこなせるならオークスも距離はこなせそうだと想像できる。
ここからさらに振り返り、デビューからオークスまでの戦歴を深掘りしてみる。
今回 | 前走(5/1) | 前々走(4/17) | 3走前(3/21) | 4走前(2/28) |
優駿牝馬(東京2400m) | 矢車賞(阪神2200m) | 3歳未勝利(阪神2200m) | 3歳未勝利(阪神2400m) | 3歳未勝利(阪神2000m) |
3着(16人気) | 1着(3人気) | 1着(6人気) | 4着(8人気) | 9着(11人) |
デビュー戦は遅かった。それはオークスと同じ年2月28日の3歳未勝利戦である。
デビューが遅かったのは単純に誕生日が遅かったからだ。
2018年5月21日生まれである。
ちなみに勝ったユーバーレーベンは1月生まれなので、およそ4か月の差がある。
これは2021年オークス出走馬の中では最も遅い誕生日でもある。
その遅いデビュー戦は11着だった。
そこから月1ペースで2200~2200mのレースを消化。
使うたびによくなっていて、すべて人気以上の結果を出していた。
ちなみに全レースを藤懸 貴志(フジカケ タカシ)騎手が乗っていた。
オークスで16番人気の低評価
ハギノピリナのオークスでの人気は16番人気。
しかも鞍上の藤懸騎手は3着内率1割前後だったから人気なさに拍車がかかる。
例年のオークスならば、桜花賞組が上位を占めることが多い。(桜花賞の勝ち馬が出走しない時はそうでもない)
それが今回のオークスでは、桜花賞1~3着馬が全滅。
2着に桜花賞4着馬アカイトリノムスメが入ったが、
桜花賞馬が出走してるにもかかわらずその上位組がこれほど振るわなかったことは珍しいと思う。
だがこれは予想できた。
最初からオークス1番人気のソダシはうさんくさかった。
なぜなら桜花賞は異常ともいえるハイペースでソダシがレコード勝ちした。
これがいけない。
つまり、若いうちにレコードを出すとろくなことが無い。
桜花賞組にハイペースのダメージが残っていて、
桜花賞以外の路線から参戦した馬にチャンスが巡ってきたと考察できる。
過去のオークスで大波乱を演出した馬は?
ハギノピリナの複勝は2820円もついた。
単勝ではなく、複勝で3000円近い配当がつくことは滅多にない。
ところで過去のオークスでこれほど人気薄の馬が絡んだことがあっただろうか?
例えばカレンブーケドールやウインマイティなど近年でも人気薄の馬が絡むことはあるが、
今年のハギノピリナほどではない。
2003年に13番人気で2着に入ったチューニーも複勝で2000円まではいかなかった。
じつは2000年にオリーブクラウンという馬が16番人気で3着に入ったことがある。
このときは複勝で2430円ついてるから、ハギノピリナの衝撃に近いともいえる。
ちなみにオリーブクラウンの前走は桜花賞(10着)だったので、穴としては狙えるローテだった。
他方、ハギノピリナはどうだ?
前走「矢車賞」だとさすがに買いにくいのではないだろうか。
ハギノピリナのおかげで、競馬の面白さを再認識できた。
おわりに
今回のハギノピリナは、騎手が地味でローテも王道から外れていた。
しかし上り調子で前走1着であった。
このような馬には注意しなければならないことが分かる。
それが若駒ともなればなおさらのこと。
オークスは1番人気ソダシが惨敗し、ユーバーレーベン(M.デムーロ)が勝利した。
そうはいっても基本的にオークスの予想は桜花賞組を中心に考えることに変わりはない。
ただしそれはダメージが残ってなければの話である。