ステイヤーズSを勝利した牝馬。なぜ勝てた?
近年、ステイヤーズSやダイヤモンドSを勝った馬いませんよね。
調べてみたところ、牝馬がそれらの長距離レースに勝利した歴史があることがわかりました。
昔からの競馬ファンならよくご存じなのかもしれません。
ステイヤーズSか勝った牝馬については後ほど書くとして、
菊花賞は過去に2頭の牝馬が勝利している。
1943年のクリフジと1947年のブラウニーだ。
古過ぎて個人的にはピンとこないが、当時は本当に強かったのだろう。
とくにクリフジは生涯成績11戦11勝。
ダービー、オークス、菊花賞(京都農林省賞典四歳呼馬)を勝っての11戦全勝なんだから化け物だ。
最近の競馬ファンなら誰でも知ってる無敗でクラシック三冠を達成した「ディープインパクト」や「コントレイル」は8レース目で初黒星がついた。11戦全勝がいかに凄いことか分かるだろう。
ただしクリフジやブラウニーの時代は、
菊花賞の出走頭数は10頭未満だったことは付け加えておかなければならない。
昔のレースは全体的に出走頭数は少なめだったようだ。
こういった記録は現代より昔の方が達成しやすかったかもしれない。
ただしダービーは24~25頭で行われていたので現在(18頭)よりも多い。
11戦全勝よりも劣るが、10戦10勝なら「トキノミノル」という馬がいた。
ダービーを最後に破傷風で死亡してしまった馬である。
最強の馬が突然の死。当時は大変ショッキングな出来事だったと思う。
いまでもオールドファンの間では「伝説の名馬」「幻の最強馬」などと語り継がれているようだ。
なぜ牝馬は3000mを超える長距離戦が苦手なのか?
牝馬は長距離戦が苦手というよりも、
牝馬に長距離を走らせるのは酷というか、牡馬よりもダメージが大きいのではないだろうか。
馬も人間も年を重ねれば切れが無くなってくる。
人間も年を重ねれば、階段を上る時に軽快感がなくなってくる。よいしょ、どっこいしょだ。
競走馬の場合、(菊花賞や天皇賞春は別にして)スピードが無い馬、切れが無くなった馬が長距離戦に挑んでくる印象がある。
血統や実績的に繁殖牝馬として需要がありそうな牝馬は、そんなレースに出るぐらいなら若いうちに引退した方がいい。
切れが無くなった牝馬は長距離戦に出走するより、繁殖入りしたほうがいいってことだ。
ただし繁殖入りの需要がない牝馬は競走馬として酷使される可能性はある。
地方競馬なら「ヒカルアヤノヒメ」という16歳(2021年6月現在)にもなる牝馬がいる。
こちらは名古屋でダートの短距離戦を中心に走ってるから怪我の心配が少ないのだろう。
JRAなら「メイショウラバンド」という9歳まで現役だった牝馬もいた(2020年に引退)。
芝を使っていたが長距離戦は走っていない。
67戦で1勝しかできなかったが(1-8-9-49)、嬉しいことに繁殖入りするそうだ。
子供がデビューしたら注目してみたい。
シーナンレディーはなぜステイヤーズSを勝てたのか?
ステイヤーズステークスを勝った牝馬が一頭だけいる。
シーナンレディーだ。
勝ったのは、1986年のステイヤーズステークス。当時7歳だった。
この時は出走頭数が少なかった。たったの9頭。
全体的に低レベルといえる。
当時のステイヤーズSはオープンから格上げされたばかりのハンデG3だった。
ステイヤーズステークスは1997年からG2に昇格している。
レースの格が違うので、昔のことはあまり語り継がれていないようだ。